今回はズバリ「させて頂きます」問題です。
無意識に書いてませんか。「させて頂きます」
例えば
「〇〇のイベントに参加させて頂きました」
「番組いつも楽しく拝聴させて頂いてます」
特にメール投稿初心者とか、メール投稿をする頻度が低い方に多い体感があります。
で、それの何が問題なの、何がいけないの?
となる人がほとんどかと思いますが、
その前になぜ「させて頂きます」と書くのか、
これは簡単です。
「敬語の一種で普通にこう使ってる。」
この一点しか考えられません。
せっかく憧れの声優様にアニソン歌手様に、その他推し様にお便りを書くのだから
「イベントに参加しました」
じゃ足らない。もっとへりくだりたい…!だから
「イベントに参加させて頂きました」
となる。神聖視と言えば大げさですが、そういう感覚です。
しかして、これはやめた方がいいです。
いくつか理由を挙げてみます。
まず
①噛みやすい
これにほぼ尽きます。
今後やる予定の「噛みやすいワード」特集でしようとしてた話の一部なんですけど、
「させて頂きます」の「させ」って言いにくいんですよ。
書いたメールを声に出して読めばわかります。
滑舌練習をしたことがある放送部とか演技経験者なら共感してもらえるかと。
実際のところは“読む”ものです。
それがファンレターで、黙読するものなら別に構いませんが、
声に出すものなら、読みにくいワードは配慮すべきです。
(あ、ファンレターとメール投稿って全く別モノです。
ファンレターの延長線がメール投稿・感想メール・ふつおたetcではありませんよ。)
「〇〇のイベントに参加させて頂きました」
は単純に噛みやすいんだから
「イベントに参加しました」
の“です・ます”で丁寧語できてるし、それで十分。
皆が聞いてる有限の時間の中、噛んで数秒失われるのなら
噛みやすいワードは避けるに越したことはない。
メールで噛んだら半分はそれを書いた人のせい。
なのに、自分の尊敬する気持ちが優先してしまって、
その敬語表現を優先してまで言いにくいワードを使うのは、
ちょっと思いとどまってもらいたい。
本当に、声に出して読んでみる、というのはやった方がいいです。
これが1つ目。
次に文法上の観点から2つ。
②なんか許可でも得たの?
と、聞いてて感じます。
そもそも何かを「させて頂く」のは、
相手の許可を得て権利を行使する時でないと言えません。
チケ買ったのって、別に推しの許可得てませんよね。
許可を得ているなら、例えばあなたが関係者なら別に構いません。
「イベントに関係者枠で参加させて頂きました。」
その人の紹介で。
なんら問題ありません。
別に許可ももらってない、関係者ってわけでもない、
他のオタクと特筆して違うことって、そうそうないですよね。
あなたは客だから金払ってチケ買って、イベントに参加するのは当然なのに
わざわざさせて頂いたのはどうなの?
というのが2つ目の理由です。
そして2つ目と若干被るんですが
③自分勝手感溢れる
「させて頂く」というワードの用例としてもう一つ、
許可を得ているか、またはその前に
「誠に勝手ながら」
という言葉が入るもの。
そして対象の相手に何かしらの損を与えます。
「誠に勝手ながら、ソシャゲは○年○月○日にサービスを終了させて頂く運びとなりました。」
許可は得てないものの、自分都合で、やむを得ず、
という時にさせて頂くことは多々あります。
上の例文、見たことある人も多いでしょう。
確かに推しの許しなく誠に勝手ながらイベントには参加するけども、そうじゃない。
出演したイベントにあなたという客が来て!
わざわざお便りまでくれた…!
推しとしては心底嬉しいはずです。
どう考えても損ではありませんよね。
(まぁ例外of例外で出禁客だったという可能性はあるけども……。)
ならそんなさせて頂いたなんてやめてくれ。
堂々と「イベント行きました!」でええやん。
総じて、最近はとにかく下から下から、お便りを書いている気概があります。
敬語を使おうとする心意気やよしですが、
最低限だけの距離感は守っても、もっとフランクに行っていいと思います。
一部の界隈をご覧くださいよ。
「前田ァ!」
って。呼び捨てですよ。本当に楽しそうw
声ラジにおいてもっとフランクでいい、という観点からも、
噛みやすいから、という理由からも。
「させて頂く」が正しく使われますよう。
数学