今回は“まつわる”系と題し、
メールテーマでよく聞く「~~といえば」「~~にまつわる」など
文字を指定されたような時のメールのコツを書いていきます。
ちょうど、いい例が過去にあったので
以前、東山奈央のラジオ@リビングであったテーマを例にします。
メールテーマ
「5」にまつわるエピソード
と言われましたら、何を思い浮かべるでしょうか。
人によっていろいろありますが、たとえば
「5歳の時の思い出」なんかは手軽に思いつきますよね。
放送では「5拍子の曲が好きです」というメールが採用されてましたが、
5拍子というレアで意外性のあるネタがよかったですね。
あとは、漢数字にして「五目並べが得意です」「五目チャーハン」なんかもいいですね。
しかし、ここまではまだベターな部類。
漢数字にするだけまだ少しひねってはいますが、
5から意外性があったり(5拍子)、エピソードが強いものであればよし、
ただ5から思いついたものを送った程度では
たとえ読まれても印象にはさして残りません。
文字指定コーナーのコツ
ここからが本題です。
あっと言わせる、TLをざわつかせる、
パーソナリティーに一発で認知してもらえる(?)メールを書くコツは
「今自分が楽しんでいるのは“ラジオ”だ」
という意識。
常に耳から入ってくる情報を大切に、聴覚に強めの意識を持っておくこと。
そもそも、なぜ「5」と言われてパッと思いつくのが数字なのかというと、
メールテーマをTwitterという文字情報で
5にまつわるエピソード
と書かれてしまうと、どうしても数字の5にとても意識がいってしまいます。
そりゃ、数字で書かれれば数字の話を募集してるんだな、と思ってしまいますよね。
しかし、それはあくまで【目】の話。
作家が台本に「5」と書き、
プロデューサーがTwitterで「5」とツイートしようとも。
あなたがパーソナリティーの声で聴いたのは「5」ではなく「ご」です。
視覚情報に囚われてはいけません。
ですので、私がこのテーマに対し上手いな!と感じるのは、たとえば
「三国志では呉が一番好きです」
「小さい頃囲碁をやってて大会に出てました」
(※囲碁を碁というくらいの言葉の変換は普通許容範囲内です)
といった感じ。
きっとパーソナリティーも「こういう解釈があったか!」
と、喜んでくれるはず。
数字じゃなくても。
次の例を出します。
次は「戦闘員、ラジオに派遣します!」のコーナーから
“自分は美少女型高性能アンドロイド キサラギ=アリスちゃんだ”を挙げます。
富田美憂演じる美少女アンドロイドのキャラに
色んな「〇〇しい」という語句+説明、
つまり国語でいうところの“形容詞”を教えて、
その性格っぽく言ってもらおうというのが
本来の(=表向きの)コーナー。
例として「そそっかしい」「小賢しい」が挙げられています。
これも、先ほどと同様に音情報として考えてみると、
「しい」という音は「しー」と伸ばしても、
またはアルファベットにして「C」と言っても
ほとんど変わりありません。
ということは、語尾に「しー」ないし「しい」というような音がつく、
キャラが立つものであれば形容詞とは言われてないので問題はない、となるわけです。
そう、このコーナーの最適解のひとつは「ふなっしー」です。
みんながパッと思いつくけど、非形容詞な「〇〇しい」。
このように、音情報に変換して発想をふくらませていきます。
○○だと言われても…。
最後に、割とよくある生放送メールテーマですが、こういうことも。
「今日のメールテーマは、フリーです!」
「質問や番組の感想などなんでも構いません。どしどしお送りください。」
なんて聴いたことがあるだろう。
そう。フリー。
パーソナリティー(やスタッフ)としては、
とにかくマジで(言葉通り意味通り)何でもいいから送って!!
という意味合いで言って(書いて)るのだろうが、
私だけはそうは問屋が卸さない。
なんでもいい、と言われて、
なんでもいいから今日の晩ご飯の質問送りました。
とかは、誰でもできます。超初心者向けテーマ。
「まだメール送ったことないけどなんでもいいなら…!」
という方にはもってこいな話。
ですが、慣れた人ならひとつひねってみませんか?
フリーだからって常連がそんなクソみたいな質問してて許されるの?と、思いません?
「フリー」と言われたからこそ書けるメール、ありませんか?
フリー=“自由”という意味合いに囚われず、
「フリー」という文字を指定されたなら「フリー」が含まれていないといけない、
指定されたもんだと考えて発想を広げていきましょう。
・アニメ「Free!」関連
・フリースタイルダンジョン
・(Twitterの)フリート機能のこと
・(自虐的に)フリーターです!!
・好きなイ“フリー”ト(火の精霊)のこと
(※語句の中間に指定の文字が含まれる場合は
ダブルコーテーション “” で囲うと強調され、
作家やパーソナリティーが『これも“フリー”だ!!』と気付いてくれます。)
いっぱいありますね。
なんでもそうですが、パッと思いつくのは他人もすぐ思いつくもの。
ネタ被りして同じ系統のネタを他人のが読まれたら腹は立ちますが、
そもそも被るのが(若干)悪いこと。
テーマに対し、発想されにくい題材選びをすれば被る可能性は下がるのですから、
すぐ思いついたのは一度捨てて、
「本当にこんなんでいいのか」と。
自問自答してみてください。
要はメールの「多様性」です。
全部のメールがそんな簡単に思いつくのだけでは、
起伏のない平坦なメールコーナーになってしまいます。
1つ2つ、このような「あっ」と言わせるのがあると跳ねますし、盛り上がります。
それに選ぶ側(作家)もそのメールの個性に惹かれて採りたくなります。
そういうキラーメールをぜひチャレンジしてみてほしいところ。
後にも先にもNo.1メールはコレ
それでは、私がアニラジ聴いて12年、一番感動した語句指定メールを最後にご紹介。
既に終わってしまいましたが、
アニソンリクエスト番組「阿澄佳奈のキミまち!」では、
毎回テーマにまつわるアニソンを募集していました。
2017年5月7日のテーマが「アニソンで旅しよう!~地名アニソン~」。
たまゆらの「ももねこ様音頭」(広島県竹原市)
ガルパンの「あんこう音頭」(茨城県大洗市)
ときた次の曲が、
『新世紀エヴァンゲリオン』の「♪魂のルフラン」。
(ぜひYoutubeで1コーラス聴いてってください)
♪私に還りなさい 記憶をたどり …………
有名だしそりゃみんな知ってる名曲。
しかし当然テーマの「地名」が先行し、
TLでは「どこが?」の疑問しかなく。
1コーラス後、投稿者のコメント。
「『“多摩市”いのルフラン』でどうですか?」
まいった。そこか………!
目でラジオを聴いてはいけなかった。
これを超える“まつわる”系メールを送ってみたい。
数学