2022/09/27

『高田憂希・千本木彩花のしゃかりきちゃん』を薦めたい

自分のことを古くから知ってくださっている方は
私の本質はアニメより【ラジオ好き】であることを認知してくださってる方も少しいらっしゃるかと思います。

推しの声優ではなくても「話が面白いから」「トークにセンスを感じて」その人の番組を聴き始めたり、
その方をアニメなどの推しとは別に【ラジオ的推し】として注目することもこれまでにしばしば。

そんな声ラジ生活がもうすぐ13年目になろうとしていますが、
これまでに聴いた番組で五本の指に入る、私の理想のような声ラジが
『高田憂希・千本木彩花のしゃかりきちゃん』
です。

●パーソナリティーについて

ハチャメチャ担当・高田憂希と
しっかり者&時折ドS担当・千本木彩花の図。
構図が安定しているし、2人とも互いに変に気を遣ってる様子も感じないトーク。

私がよく他のラジオでパーソナリティーに持つ不満というのが『リスナーへのよそよそしさ』。
なんかやたらファンに公平に接するように話してたり、
メールの返答でもやたら素っ気ない、もっとフレンドリーに話していいのに、という方をよく見かけたりしますが、
しゃかりきちゃんはその辺がとても人間味を感じさせます。
相談にはそれなりに真面目に、
変なメールには変ななりの塩対応を、
しまむらお遍路(後述)で2人や番組に多大な貢献をしたちゃんちゃんには電凸しちゃってまでお礼を伝える。
リスナーへの不自然な返しや媚びがなく、1人1人としっかり向かい合ってるのが好感持てるポイントです。


●スタッフ(主に作家)について

どこかの番組で一度は薄々感じたことがあるのではないだろうか…、
「せっかく推しのラジオなのに中身や選ぶメールがつまらない」
「どうしてそのメールを採用したの?」
というやり場のない気持ち。
推しが出てるから聴かなきゃいけないんだけど、なんか中身が不完全燃焼で、飽きてきたり惰性になったりすること。

自分の中でこれについて推せるポイントが大きく2つあるので挙げていくと、
1つ目が『お便りへの姿勢』
呼び込み文が
「他の番組に絶対に使い回せないお便り、今まで書いたことのないお便り」
「私たちにほんとに心から聞きたいそんな質問」

等、とにかく個性、オンリーワンさをとても要求してきます(これが業界スタンダードであってほしいんですが…)。
かつては、ふつおたに「ところで質問ですが」みたいなセンテンスがあるメールは不採用となったりするなど、
とにかくベタなことに厳しいのが、ベタ嫌いの自分としては非常に好感です。

それが最高に発揮されるのが【よくある質問に答えておきましょうのコーナー】
リスナーから〈Theアニラジ定番〉なよくある質問文を送ってもらい2人に軽く答えてもらうだけの、
いわゆる「対そんじょそこらのアニラジ声ラジへの【皮肉】」。

個人的に一番快感だった質問が、春先に読まれた
「この春、お2人は卒業したいことはありますか?」
に対する、作家・ミラッキさんの
『アニラジはこの質問から卒業しないといけませんね……。』
というコメント。ほんとこれ。
とにかく、お便りの質もリスナーの投稿センスも抜群にハイレベルで、聴いてて普通に楽しいです。

2つ目が『バカに真面目』
さっき軽く触れたんですが、最近流行りの【しまむらお遍路】ってご存知ですか?
事の経路はぜひ番組を1から振り返ってほしいところ。
要は全国のファッションセンターしまむらをお遍路する。

説明になってないじゃないか、どういうことだと言われても、それ以上でも以下でもない。
じゃあ逆にノーマルお遍路を説明するとすれば、
四国の88ある寺社仏閣を巡ること、ざっとそんなもん。大して変わらん。

また、個人的に好きな回が第106回。
『千本木彩花 ご報告の回』と伝えればピンとくる方もいるでしょうが、そのあたりの日付です。
106回はYoutubeにもあがっていて無料で聴けるので是非聴いて頂きたい。

時に大胆に構成を変えて寸劇したり、まるまるエイプリルフールしたり、自分も積極的に混ざったり。
リスナーの満足度がより高まる構成や台本の言葉選び、コーナーの仕掛けをしてくるのが
ここの作家・ミラッキさんのいいところだと思います。

しゃかりきちゃんの2人は、自分の中でのガチ推しというわけではないですが
(前述でいう“ラジオ的推し”にあたる)、
しゃかりきちゃんの構成や採用メールなどで、忖度抜きに、不満も違和感も感じたことは一度もありません。

●10月9日空いてますか

そんな「トークもおもろい・メールもおもろい」
ラジオセンスの塊なしゃかりきちゃん、
イベントやります。チケット一般販売中です。

【イベント詳細】
10月9日(日)3部制(第1部12:30開演)
会場:ワテラス コモンホール(御茶ノ水あたり)
1,2部ゲスト:松田利冴

そして、このイベントが埋まらないと
番組終わります。
(って第6感が言ってる)

確かに、10年前よりますます番組数が増え、
そして「個人やコンテンツを推す」傾向が強くなり、ラジオ文化そのものを好きになるアニオタは減っているのは感じているので
ノンタイアップ(=非アニラジ)、非CDデビュー声優の声ラジは淘汰されやすいような感覚はしています。

が、それと同時に僕は【リスナーとしての質の低下】を危惧しています。
アニメが増え、声優が増え、番組が増え、
「推しの番組がある」それだけで満足になり、
見る目聞く耳が肥えてしまってる人が多いように感じます。
僕がこのブログを始めたのも、最近の採用メールに違和感を感じたのがきっかけでした。

ひとつくらい、日々聴く番組に推しとは関係なく、質の高い番組をリストに加えてみてはいかがでしょう。

しゃかりきネーム:数学

2022/09/08

#13『“感想メール”の雑投稿・雑採用』

前回、感想メールのネタバレ自重について書きましたが、
今回も感想メールについてのお話。

今回は中身について掘り下げていきます。

ちなみに、今回はモロに採用率に影響します(知らんけど絶対する)。
とにかく採用だけされたい人や、まだ投稿を始めたばかりの方は一度無視して頂いて、
きれいに採用されたい方のみ閲覧をおすすめします。



では、
まず最近の感想メールの問題点を挙げます。
それは
「“あらすじ”を感想と思ってる人しかおらん」という点。
これはオタクもスタッフも。

最近読まれる感想メール(笑)の特徴はこういう文章。

○○さんこんにちは。
n話見ました!
前回、衝撃のラストの展開から一時はどうなることやらと思いましたが、
誰々が何かして結果めでたしめでたし。
この話の収録の裏話やエピソードなどありましたら教えてください!
(場合により6割の確率でさらに蛇足な「最近暑いか寒いかすごいけどお体に気をつけてお仕事頑張ってください!」までクソ長駄文プラス。)


……という構文を非常によく聞きます。
問題点しか見当たらなくて説明もおっくうなのですが、そういうブログなので書いていきます。

・まず書く側として
感想って「感じて想ったこと」だから感想なのに、
あなたの感じて思ったこと「一時はどうなること」のみ。
小学生低学年が言う「びっくりしたー!」と何ら変わりない低レベルさ。
ほんとに小学生低学年なら温かい目で見てられるのですが、
小学生低学年ならもっとそれなりに文章が直接的でアツいんですよね…。

・そして採用する側として
作家さんはどうしてこれを採用したの?
番組としてここからどう発展するとお思いで?

と言うと「メールを振り返りの起点に…」とか「メールで振り返れれば別に…」と、
自分が作り手なら(思いはしませんが)理由づけるならこうなはず…。

稚拙。工夫のかけらもない。

・さらにパーソナリティ(の一部)へ
こういうただのあらすじしか書いてない文に対し
「1通で全部まとまってる!素晴らしいメール!!」
って褒めちぎる女性声優。
皮肉なら大変素晴らしい煽りなんですが、
本気(マジ)ならパーソナリティー降りてくれ。
そんな文章から何か得られたのかわからないし、
それにせっかく頂いてるメール、1通しか読みたくないんですかね。
という風に聞こえますよ。


ーーーーーーーーーー

と、色んな角度から問題に感じる点を挙げていきましたが、
総じて言えるのは【自分の意思】がないこと。
そんな構成だったら、まだは作品の話を全くしないコーナーだけのアニラジの方がまだ面白い。
〈トークから得られるもの〉が全然違います。

以前からこのブログで主張していますが、ラジオは【共感】のメディア。
既に見た話のあらすじを長々と述べられたところで全て知ってる話なわけで、
その数分が新しい情報0の無駄な時間と化し、
貴重なメールの採用数の1枚が無駄になります。

あそこのシーンがよかった!
セリフの言い方が可愛かった!
あのカットにアレ隠れてたけど見間違いかな…?

人間なのですからもっと自分の思いを持って頂きたいもの。

そして繰り返しにはなりますが、感想メールで感想を書くと読まれづらくなりますので
読まれたい(だけの)人は感想を書かないことを強くおすすめします。


数学


2022/06/27

#12『ネタバレになるので詳しくは書けなくなる人たち』

アニラジでよく聴くワード第12位くらいの話になります。

「ネタバレになるので詳しくは書けないのですが」。

もうね、怒りがふつふつと込み上げてきます。きっとこの世で1人だけ。
ラジオ業界の誰も疑問に思わないからこれがよく聴くワード第12位(当社比)なんですが。

これについて、話を広げてみたいと思います。

①なぜ書くのか


私は(たぶん)書いたことないのですが、
私なりに、なぜ書くのかを考察してみると簡単です。
他のリスナーへの配慮。
これに尽きます。
なんならメール本文にそれすら全て説明なさる、とてもご親切な御方もいらっしゃる。

まだ観てない人に本編の内容を聞かせてしまっては。
迷惑をおかけしてはいけない、そう思ってるからこそ、ごく当たり前のように書く
「ネタバレになるので詳しくは書けないのですが」
だと思います。


②どこがいけないのか


では、ここから持論を話すのですがひとつめ。

・なぜ他の人の心配をするの?

ラジオとテレビの違いを理解できてない人が多すぎるのですが、
ラジオは、パーソナリティと1対1のメディアです。
すると、

どうして?パーソナリティは俺ら大勢に向かって喋ってるじゃないか。

と言う人が(言う人しか)いるのですが、
1対多の気持ちで喋ってる人、大勢に向かって喋ってるように聴こえている人は
ラジオの特性を理解していないパーソナリティです。
そして、それができている声優さんはごくごく一部。

そこで話を戻します。
パーソナリティのトークが1対1なら、
私たちが書くラジオの投稿ももちろん1対1の会話。
つまり、【あなたはパーソナリティ(のみ)とお話会をしているのに
なぜ他のリスナーのことを気にしているのですか?】
という話であり、誰かの知らない人のためにわざわざ気を遣ってネタバレの心配なぞしなくていいのです。

そして、もうひとつ

・ラジオは共感のメディア

ラジオで、パーソナリティのお話を聞いて
「わかる〜!」
逆に
「は?」「それは草」
でもどちらでも、トークからあれこれ膨らんでいくのが発展というもの。

少し前の話をしますと、上田麗奈さんがひみつばこで

「お風呂に入ったら、栓を抜いて自分の裸体がだんだん露わになっていくのが好き」

などという(賛否はともかく)お話をされていましたが、
その流れが実況TLにとどまらず、次回収録でのワンテーマにもなるほどの共感や疑問のお便りが届きました。

それと同様、先行上映会の感想で
「あのキャラのここのシーンでの表情が可愛かった!!」
→「わかる!」「それな」「それは分かり手」「わかりすぎてわかり徹夜」

と、皆で盛り上がるツイートをしたいのに、
「ネタバレになるので詳しくは書けないのですが」
と言われたら俺らは何とツイートすればよいのでしょう。
コロナの実行再生産数は1を切って欲しいのに、先行上映会や舞台挨拶での感想でネタバレを控えさせてしまうとここだけ実行再生産数がキレイに0になってしまいます。

それでいいのでしょうか。
それでもなお、ネタバレがー、と言う方もいるから困り者。

そもそも論、イベントがあったらその感想メールがいつに読まれるのかは予見できるもの。その日だけ聞かなきゃいい話でしょうに。

ちなみに私であれば、ラジオへのお便りにはネタバレの遠慮はしないんですけど
Twitterには遠慮しますよ。
メディアのプッシュ型とプル型の話になるのですが。

そもそも論その②、ガチ勢ならイベントに行ってるので迷惑がかかる人がいない、すなわち自重しても自重損。
え、仕事で?遠方の開催で学生だから金がない?知らん知らんそこまで面倒見切れません。

そもそも論その③、ガチ勢でないなら?ガチ勢のためのラジオなのにガチ勢でないあなたがガチ勢の邪魔をするな、自重なさい。


③三手読みの観点から

最後に、中身は被ってしまいますが初回から提唱している『三手読み』の観点からも。

『ネタバレになるので詳しくは書けないのですが』
と言われたら、リスナーどう思うのでしょうか。
「親切だね〜」と、好意的に思う人、
僕みたいに「何遠慮してんだ」と、良くは思わない人、どちらが多いのでしょう。
調査してみてもよさそう…。

どちらにせよこの将棋の対局、ここで終わってしまいます。三手にもならないという。
「いや〜、私にはこの8八銀一択なんですけど、これを指してしまうとあなた負けちゃうから」
と、僕には聴こえます。どちらにせよモヤモヤしますね。


ネタバレを控えたところで誰の得にもなりません。
他のリスナーを心配する気持ちは理解できますが、
たまにはその気持ちをぶった切って、パーソナリティに遠慮のない思いをぶつけてみてください。



数学